2009年10月3日土曜日

コベネフィット・アプローチを活用したグリーン普及の経済モデル

コベネフィット・アプローチを活用したグリーン普及の経済モデル

開発途上国と先進国との間で結ばれるCDM(クリーン開発メカニズム)で
徐々に定着しつつあるコベネフィット・アプローチ

コベネフィット・アプローチとは、温室効果ガスの削減同時に
雇用の創出など、開発途上国の抱える課題を同時に解決していく
多重便益の同時実現を狙った手法・・・

要するに、1つの取り組みで2つ以上の効果が得られることをコベネフィットという

コベネフィットアプローチは従来、開発途上国を対象としたCDM用語として用いられること多いが

”低炭素社会学”で提案したいのは、世界中のどんな社会をも対象に
コベネフィット・アプローチが使えるのではないかという提案!!

最近発見したコベネフィット

エコ安全ドライブで、燃費アップと交通事故が減少

エコドライブによる省エネという低炭素の取り組みと
交通事故の減少と言う安全・安心の取り組みが結びつき
それらが、経済的にも、お客さんから喜んでもらえる取り組みとしても成果として
結び付けることができる損害保険協会が実践的に社会に提案していることで
企業にどんどん広がっているとのこと

グリーンと経済の自発的かつスピードをもった普及

ヒントの一つがここに隠されているようです。

エコ安全ドライブキャンペーンを行っている日本損害保険協会の会員の
日本興亜損保では、2009年4月からエコ安全ドライブインストラクター制度を創設し
社員や代理店に研修を実施し、終了テストに合格した社員・代理店を
エコ安全ドライブインストラクターとして認定するそうである。

社内制度ではあるが、エコ安全ドライブインストラクトという”グリーンジョブ”を
独自に誕生させ、企業活動として、エコ安全ドライブを企業に普及させ、輸送系の化石燃料の節約と
本業である交通事故の減少を同時に実現させている。

エコ安全インストラクトという仕事が、今後どのような展開をしていくことになるのかはまだ良くはわからないが
保険の営業マンの新しい仕事の一つや、自動車学校の新しい教習の一つとして定着してくることは想像に難くない。
また、エコ安全講習を定期的に受講している企業に対しての自動車保険料の割引サービスなどが誕生してむることも期待できる。

温室効果ガスの削減という目に見えづらいベネフィットを、
例えば

●安全による保険料の割引や、
●交通事故発生発生による企業リスクの低減、
●燃料節約による経費削減効果

などの”見える化”しやすいコベネフィットと結び付けることで
補助金等を必要とせず自発的に取り組みを進めていきやすい
経済的インセンティブのあるコベネフィットアプローチとして発掘し
活力のある経済活動の維持とと創出に結び付けていけるのではないでしょうか?

私達の身の回りの世界の中には、まだまだ、隠れたコベネフィットアプローチがたくさん隠されているような気がします。

それらを、大勢の手で発掘し、かき集め、ベストプラクティスとして社会に広く浸透させ
同時に世界のベストプラクティスを待っているコミュニティーに対して発信していくことが大切ではないでしょうか?

良質なコベネフィットアプローチの普及は、化学でいうラジカル反応のようなものではないかと私は考えています。

すでに、下地の整っている社会に対して、最もよいと思われるやり方であるベストプラクティスを導入すると、
そのベストプラクティスは口コミで瞬時に社会全体に広がると言うことです。

今年、地域でゴーヤの緑のカーテンに取り組みましたが、もともと野菜や植物を育てることが風土として定着している農村地域では、苗を、少し多めに買って配っただけで次々と広がっていきました。
苗を渡された本人ではなくて、おじいちゃんやおばあちゃんなど、苗を育てることのできる誰かがそれぞれの家庭にいるという環境が比較的そろっているという土壌があったため、ほんのちょっとの取り組みのきっかけができただけで緑のカーテンの取り組みがひとりでに広がっていったのではないかと分析してみました。
このほんのちょっとのきっかけづくりと、人から人へ次々と起こる取り組みの伝達が、電子の受け渡しによって瞬間的に反応が次々と全体に伝達されるラジカル反応によく似ているなと考えました。

コベネフィットアプローチの可能性は、まだまだたくさんあるような気がします。

是非皆さんも、身近なコベネフィットを発見してみてください!!





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