潮力の源は地球と月が引き合う引力
潮汐力と言うらしい
この2つの引力に、さらに太陽の引力が加わり
1日に約2回周期の潮の満ち引きと、
月と太陽と地球が直線に並ぶ満月や新月など起こる最も干満の大きな大潮や
月と地球と太陽が直角に並びそれぞれの潮汐力を打ち消しあう小潮という現象が生まれる
潮力も莫大な量の海水、汽水移動を引き起こすため
莫大な量のエネルギーがそこで作用しているわけであるが
実際には、これらの力が、太陽エネルギーのフローと同様に
海水や湖沼の汽水の移動を引き起こしたり
大気に対しても移動を引き起こしたりすることで
大きな自然の循環を生み出している
普段忙しく、日々を過ごしている私達は、あまり良く気がつかないが
地球上の生物は、潮汐力のリズムを体内に取り込んで、産卵のリズムとして利用している。
地球上で誕生した生物には、地球のリズムが、遺伝子レベルで内部化してあるようだ。
潮力は、非常に安定したリズムであるため、風力や太陽光などの入力の不安定なエネルギーに比べて実に安定的なエネルギーである。
潮力を電力エネルギーとして取り出すためには、タービンをまわす、水流や、満潮時に水をためておく大きな水がめが必要だ。
日本で、これまで、あまり潮力発電の開発が進まなかった理由は、これらの水流などを回収するために適した地形があまり見当たらなかったためだという。
近年では、魚のひれに模した、仕組みを使って、タービン以外の方法で水流を効率的に動力に変える技術の開発も進んでいる。バイオミメティクス(生物模倣)という考え方があるが、自然に淘汰されて様ざまな生物の形や機能の仕組みを学ぶことで、効果的に地球の自然を利用できる技術の可能性は先が深い。地熱で説明したように、地球上の自然の中で、与えられたエネルギーと環境を、それぞれの環境の中で最大限に効率的に利用してきた子孫達が、今日地球上に生きているすべての生物である。
潮汐力(潮力)の世界も同様に、単に電気エネルギーとして、利用する以外にも、まだまだ画期的な潮力の利用法も見つかってくるだろう。潮力は、現代文明がまだまだ十分にその利用を見つけることに到達していない分野なのかもしれない。
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