2009年7月4日土曜日

地域とサテナビリティーの理論(2)

持続性(サステナビリティー)を生み出す仕組みとは?

大学院の修士課程の学生の時に、ある山村の調査を行った。
山の再奥の伝統的な集落で、人口減少せずに残っている集落だ。

もともと単独の村落として栄えていた集落で、
山林の共有組織としての森林生産組合と
自治組織としての”ムラ”が一体化していることで
自治的な寄り合いの仕組みが機能している

評定など、
集落(組合)で保有する山林利用の分配、
制限に関する取り決めを行うなど
現実的な問題解決能力をもった集まりが生きている

この集落の特長は、伝統的にその集落が利用してきた山林の共同所有と利用が、
集落の運営と一体化していることで、
多くの山村に見られるように
ムラ組織が形骸化し、過疎化し、限界集落化する方向性を
たどっていなかったことである。

社会の変化の流れの中で、集落が古い村落の形で持続されいると感じた


再び、話が飛躍するが
家庭や家族の中でも
同じように、
子供に関する問題や、両親や兄弟に関する問題、
家計の問題など、
数々の課題を話合い、解決する場がある。

夫婦の会話や会議、
家族会議である。
家族の中でや役割を決めて誰かが担当者となって解決する場合もあったり、
だれか一人が一方的に担当者にさせられてしまう場合もあるだろう。
また、時には友人や外部の力を借りることもある。

家が続き、家族が続き、家庭が続くためには、
やはり、内外の環境変化や課題を、
認知し、理解し、解決法を探り、解決策を実施する
(課題の内部化と展開)
仕組みを、私達は普段から活用している


老舗とよばれる長く続いてきた商売(お店)、
伝統的なムラ、
家、
家庭

長く続いてきたところ
身近な私達の生活の中に
持続性とその持続性を作り出す仕組みが存在している

ふと、気がついたことは
私達の生活や社会が、これまで示したような、
様ざまなサステナビリティーで支えられているということ

気候変動問題や持続可能な低炭素づくりについて考える中で
現在の社会が、よりスムースにしかも速やかに
新しい持続可能な社会に移行するためには

すでに、身近に存在していて、
現時点でも私達の生活を、様ざまな目に見えない形で支え続けている
サステナビリティーに、直接語りかけていくことが必要なのではないだろうか?



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